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ヒグマ。 [and so on.]

みなさん、この動物をご存知ですか?
higuma07.jpg
(この画像はイメージです)

トムラウシ山を歩いていた日のこと、ヒグマに出会ったお話です。

初めて北海道の山を歩く際、ひとつだけ気になっていたことがありました。
それは“ヒグマ”の存在です。
今までの山歩きでクマの存在など意識したことも無いのに、( ← 正直マズイですよね )
北海道遠征前の情報収集をしているとキーワードのように出てくる“ヒグマ”という単語。
「そんなに居るのかなぁ~」程度に思っていました。

ただ、気になってはいたのでしょうね・・・遠征初日、旭岳ロープウェイの駅で、
『あなたとヒグマの共存のために』と言うリーフレットを手に取り、お土産を兼ねてクマ鈴を購入。
カラン、コロン、カランとクマ鈴を鳴らしながら旭岳、十勝岳、トムラウシ山と歩いていました。

さて、ここからは『あなたとヒグマの共存のために』に沿ってお話を進めましょう。

ヒグマとの事故をなくすには・・・

1.ヒグマに出会わないことです。

①ヒグマの出没情報に気をつけましょう。
・前泊したトムラウシ温泉国民宿舎東大雪荘にある情報板にコマドリ沢での目撃情報あり。
→ 北海道まで来て、いまさら明日のトムラウシ山行を中止にする訳には・・・

②音を出しながら歩きましょう。
・山に単独で入らない。しゃべりながら歩く。鈴をつける。
→ それはもう遅いし、無理。独り言はそう長くは続かない。ただ、クマ鈴は購入しました。

③薄暗い時には行動しないようにしましょう。
・ヒグマは夜行性です。
→ トムラウシ山は行程がやや長いため、早出は致し方ない気が・・・

④ヒグマの糞や足跡、食べた形跡を見つけたらすぐに引き返しましょう。
・糞や足跡、食べた形跡があった時はすぐそばに居る可能性が高いです。
→ 下山時にコマドリ沢で糞を見つけました。ただ、引き返すとなると再び山頂へ登り返し?
P9061318.JPG
やはりコマドリ沢はヒグマの生息域なのでしょうね。
でも、このコマドリ沢でヒグマに会うことはなく、やれやれひと安心ってトコでした。

2.それでもヒグマに出会ってしまったら・・・

①遠くにヒグマを見つけたら・・・
・ヒグマがこちらに気付いていないなら、その場を静かに立ち去りましょう。
→ ヒグマが登山道を前から歩いてきました・・・とてもゆっくりとした鉢合わせです。

②ヒグマがこちらに気付いていたら・・・
・クマの移動する方向を見定め、静かに立ち去りましょう。
・慌ててはダメ、落ち着いて、普通にしていれば、ほとんどのヒグマは立ち去るはずです。
→ 完全に目が合ってます。慌てるどころか、怖くてその場から動けません。
→ でも、ヒグマも立ち去りません。

③それでも近づいてきたら・・・
・ヒグマの目を睨み続けて下さい。そのヒグマの動きをみながらゆっくりと後退して下さい。
・この時、ザックやウェアなどをそっと置くとヒグマの気を引いて時間稼ぎが出来ます。
→ とても目線など外せません。
→ ナゼかヒグマはこちらへ歩いてきます。距離にして5m弱程度のところでまたストップ。
→ 怖すぎて身体が思うように動きませんから、時間稼ぎなどとても出来ません。

それからどの位の時間、お互い面と向き合っていたでしょうか・・・
(まさにシチュエーションはトップ画像です)

④襲いかかられたら・・・
・北米では地面に伏して頚部と後頭部への致命傷を防ぐ体勢をとることを勧めています。
・効果は約束できないものの、熊撃退スプレーを使用する。

「あ~ぁ、もうダメかも・・・」なんて思っていると、ヒグマの方から谷へ下りて行ってくれました。
それでもしばらくはその場から動けませんでしたね。

⑤大声、走って逃げる、石投げは自殺行為です。
・ヒグマを刺激しないことです。
→ その後、ザックからクマ鈴を外して手に持ち替え、目一杯鳴らしながら歩き始めると、
  ナゼか先行していたはずの人が後からやって来るではないですか。
  どうやら同じヒグマに出くわし逃げてしまったため追われ、崖から落ちて隠れていたようです。
  私の動揺した激しいクマ鈴の音に気づき、登山道へ出てきて私を追いかけてきたようです。
  その方の足には崖から落ちた時の傷が・・・ヒグマに襲われた傷かと思っちゃいました。
→ 結果論、私のビビリが奏功したようです。
→ ちなみに手放したザックやウェアを取り返す行為も最大の自殺行為だそうですよ。


ヒグマは雑食の動物。
基本は草や果実、木の実を食べる動物で、捕食のために人間を襲うことはまず無いようです。
シロクマは肉食ですが、そう出会うことは無いでしょう。
しかし、トラウマになりそうな出来事であったが故、北海道の山が遠くなった出来事でした。

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コメント 6

はなねこ

\(@@)/   ビックリしました~。
もうね、読んでるだけでドキドキ
ご無事だったことはわかっていても、クマは怖い!
hideさんもですが、先行していた方は寿命が縮んだ思いだったでしょうね。
by はなねこ (2013-10-21 21:51) 

Jetstream777

ヒグマに会われたとは、 ご無事でよかったですね。
その場に居合わせたような臨場感たっぷりのいい記事です。
大変参考になりました・・・・が北海道の山は大雪以外残っています。
あー厄介です。(利尻は熊がいないようですね。)
馬鹿でかい、カウベルのようなものをつけていくしかありません。 (泣)
by Jetstream777 (2013-10-22 00:33) 

nousagi

わ~、怖い!
スズメバチのほうが会いたくないと言ったものの(^^;)
5mなんて距離で目が合ってしまったら動けませんよね。
クマさんにも会いたくない~。
一人歩きにはやっぱりクマ鈴必須ですね。
by nousagi (2013-10-22 17:28) 

miyukimono

こんにちは!
なんと、熊に遭遇したんですか!!
人を襲う事もあるとテレビで見て、怖いと思ってました。。
ご無事で何よりです(⌒‐⌒)
by miyukimono (2013-10-25 17:48) 

ゆき

(゜-゜)なんと おそろしい…
私も月の輪に15mくらいの距離であったこと数回ありますが…
ヒグマの威圧感は半端ないですよね。
上の動物公園でガラス越しでもガクブルでした。


あ。おひさしぶりです。
by ゆき (2013-10-26 01:00) 

hide

>はなねこさん

1ヶ月以上も前の話だったのですが、
記事を書いていてもドキドキしてしまいました。
先行の方、身を隠していたとき・・・
生きた心地しなかったでしょうね。 怖い怖い。

>Jetstream777さん

北海道の山には付き物と思ったほうが良いようです。
ですので自衛策は、事前の対処方を頭に入れることくらい?
あとは熊撃退スプレーを持参すると効き目の保証は無くとも、
気持ちに若干の余裕が出るかもしれませんね^^;
ちなみに当日の私・・・熊鈴は付けていましたよ。

>nousagiさん

とてもクマさんなんてプーさん風に呼べるような感じでは・・・
♪ある日、森の中、クマさんに出会った♪
ん~、そんな余裕が無かったな^^;
それに熊鈴を付けていても会う時は会うようですよ。

>miyukimonoさん

はじめまして、コメントありがとうございます。
私もまさかホントに会うとは思っていませんでした。
しかし無事に帰って来れたもの運が良かっただけな気もします。
良かったです。

>ゆきねこさん

お久しぶりです。
ご無沙汰しておりすみませんでした。
いや・・・体格に差があるにせよ、
ツキノワグマだって出会ったら尋常にはいられませんでしょ。
山歩きをしている以上、熊に対するリスク管理も必要ですね。
でも、どうすれば???

by hide (2013-10-26 22:46) 

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